そばを学ぶ ~そば用語集~

知っておいて損はない、そばの用語をまとめました。

そばについて

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蕎麦(そば)

ソバとはタデ科の1年草で、厳しい気候で育つため救荒作物として活用されてきました。また、ソバは主に3種類あり、「普通ソバ」、「韃靼ソバ」、「宿根ソバ」となります。また、一般的に「蕎麦(そば)」というと、そばの実を主原料とし、製粉したのち、水を加えて捏ね、延ばし、包丁で麺状に切るなどの加工をしたものをいいます。

玄ソバ

一般的に、殻が付いたままのそばの実を指します。

丸抜き

そばの実(玄ソバ)から殻を取り除いた際、割れずに原形をとどめているものです。

甘皮

外殻の内側にある、ソバの胚乳部を包む薄い皮の部分。この部分にはタンパク質やルチンなどの栄養素が豊富に含まれます。そばの風味も一番強い部分です。

新そば

「新そば」とは、一般的にはその年の秋(10月下旬~12月初旬あたり)に収穫されたソバ、又はそのそば粉で打ったものをいいます。また、夏(6~8月あたり)に収穫されたものは「夏新」とされ、やはりこちらも新そばです。

生粉打ち

つなぎを使わず、そば粉だけでそばを打つことをいいます。尚、つなぎに小麦粉を使用した場合、それを一般的に「割粉」といいますが、その「割粉」に対し、そば粉そのものをいうときは「生粉」と呼ばれます。

つなぎ

「つなぎ」とは、本来つなぐ力が弱いそば粉をつなぎ合わせるためのもので、主に小麦粉が用いられます。小麦粉が水を吸収し、練ると、粘りのあるグルテンを形成します。そのため、そば粉のつながりを良くし、麺線を切れにくくする効果があります。小麦粉が手に入りにくい地域では、布海苔(ふのり)、山芋、卵、山ごぼうの葉、などをつなぎにすることもあります。代表例としては、新潟の「へぎそば」などが有名です。

そば打粉

練ったそば生地を、延ばしたり切る作業をするときに生地にふり、道具や生地同士がくっつかない様にするそば粉です。そば打粉は、はなこ(「花粉」又は「端粉」)とも呼ばれます。

主なそばの種類

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二八そば

現代では「二八そば」というと、そば粉8割、小麦粉2割の配合で打ったそばを指します。
この「二八そば」の語源については、主に2つの有力な説があります。一つは価格説で、そばの値段が16文だったので掛け算の九九にしゃれて2×8=16とした説。もう一つは配合割合説で、「そば粉8割、つなぎ2割で打ったそば」とされる説。いずれも、決め手には欠け、正確な語源は分からないものとされています。

せいろそば

「もりそば」の別称です。江戸時代初期に、「蒸籠を使い、そばを蒸す」という調理法があり、その名残として、そばを盛り付ける器として転用されたものといわれています。また、「ざるそば」は、竹で編んだ笊に盛って出したことに由来しています。現代では一般的に刻み海苔がのっているものを「ざるそば」とし、「もりそば」とは区別されています。

かけそば

江戸時代にせっかちな江戸っ子がつゆを掛けて食べるようになったことが、「かけそば」又は「ぶっかけそば」の始まりといわれています。寒い時期には熱いつゆを掛けるようになり、その後、それを「かけそば」と呼ぶようになりました。「かけ」は「かけそば」又は「ぶっかけそば」の略です。

かわりそば

主に更科粉や御膳粉を使用し、抹茶、ゆず、けし等の食材を練り込んで打ったそばのことをいいます。この「変わりそば」では、そばの風味を楽しむというより、その食材の香りや食べた時の喉越しを楽しむものとされています。その中でも特に鮮やかな色をしており、目で見て楽しめるものを「色物」と呼んだりしています。

寒ざらしそば

寒ざらしそばは、厳寒期の1月~2月にそばの実を清流(冷水)に浸し、約10日間~1ヵ月後に水揚げして、寒風に晒して乾燥させた原料を挽いたそば粉で打ったそばです。アクが少なく、甘みが増すといわれています。

そばについての雑学

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そばがき

そば粉に熱湯を加えて練り上げる、又はそば粉に水を加え加熱しながら練り上げ、まとめたものです。最も単純で、古くからある食べ方です。

そばガレット

「ガレット」とは、フランスのブルターニュ地方の伝統的な郷土料理で、「円く薄いもの」という意味です。一般的に「ガレット」というと、そば粉を使用したものを指すことが多いです。

そば切り

「そば切り」とは、江戸時代中期頃から始まったとされる、「包丁で細く麺状に切ったもの」を指します。古くからあった「そばがき」や「そば団子」といった調理法や形状から、「がき」や「団子」と付いたのと同様に、「そば切り」と呼ばれました。現在では単に「そば」と言った場合、「そば切り」を指します。

そば茶

そばの実を主原料とし、脱皮・焙煎加工した茶系飲料の一つです。そば独特の香味があり、主に「普通ソバ」、または、「韃靼ソバ」で作られます。「韃靼そば茶」は、ルチンがより豊富に含まれることから、健康効果も期待されています。

そば湯

「そば湯」とは、そばを茹でた時の湯(茹で汁)のことです。そばに含まれるたんぱく質やルチンなどの栄養素が水溶性のため茹で湯に溶け出していることと、また、打ち粉はもともとそば粉なので、栄養が含まれる「そば湯」を飲むことで、健康増進に繋がるといわれています。また、そば湯を飲む習慣は元禄(1688~1704年)の頃より始まったとされています。もともと信州の一部地方の習慣だったものが、そこを訪れた人が江戸に帰り、「信州風」としそばを振る舞い、そばを食べた後にそば湯を出したところ好評を得て、急速に普及していったとされています。

ルチン

「ルチン」とはポリフェノールの一種で、擬似穀類ではソバのみに含まれる成分です。生活習慣病の予防に効果があるといわれ、抗炎症効果や高血圧予防効果、抗酸化作用、血流改善効果などが期待されています。

三立て

そばの最もおいしい条件として、「挽き立て、打ち立て、茹で立て」があります。これを「三立て」といい、「そばの実を挽き、それをすぐに打ち、茹でて食べる」と、おいしいそばが食べられるとしたものです。また、この「三立て」に「穫り立て」を加え、「四立て」と呼ぶ地域もあります。

年越しそば

“年越しそばは、大晦日に縁起を担いで食べる蕎麦のことで、日本の文化、風習です。地域の風習によりその呼び方も、大晦日蕎麦、寿命蕎麦、福蕎麦、年切り蕎麦、運蕎麦・・・などと、様々です。また、年越しそばの由来については、次のようなものがあります。*蕎麦は、細く長いことから、延命、長寿を願ったものであるとする説。
*鎌倉時代に博多の承天寺で、年を越せない貧しい人にそば餅を振る舞ったところ、翌年からみな運が向いてきたため、大晦日にそばを食べるようになったとする説。
*蕎麦は切れやすいため、旧年の苦労や借金を切り捨て、翌年に持ち越さないようにと願ったとする説。
など、その他諸説あります。”

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